□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年10月24日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。天然ゴム相場の短観です。中国共産党大会がゴム市況に及ぼす影響を中心に検証します。 =================================== 中国共産党大会閉幕、やはり天然ゴムに対する逆風継続を確認する内容に =================================== <内外ゴム相場は安値低迷状態に> 東京商品取引所(TOCOM)天然ゴム先物相場は、1㎏=200円割れ定着を打診する展開になっている。6月以降は中国の金融引き締め圧力が一服していたことで中国コモディティ相場全体がリバウンド傾向を強め、6月7日の178.80円をボトムに9月6日の234.70円まで、累計で55.90円(31.3%)のリバウンドを見せていた。しかし、その後は中国の政策が天然ゴム相場に対してネガティブな状況には変わりないとの評価が優勢になる中、改めて着実にコアレンジを切り下げる展開になっている。まだ6月の価格水準は大きく上回っているが、200円の節目は特に支持線として機能せず、190円台での取引時間が増えている。 上海ゴム相場は1トン=1万3,000元台での取引が続いている。9月下旬に急落地合を形成したが、旧正月明け後は狭いレンジ内でのポジション調整に終始している。やや自律反発的な動きが優勢ながらも突発的な急落地合が繰り返し観測されており、総じて安値保ち合い気味の展開になっている。鉄鉱石や石炭など中国の他コモディティ市場に目を向けても、「上値が重いながらも下げ渋る」、「底固いものの伸び悩む」といったどちらの表現でも問題がない状態が続いており、安値圏での取引であることは間違いないものの、決定打を欠いた状態になっている。… … …(記事全文4,478文字)