□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年06月28日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油相場のトピックを二つ取り上げます。一つはサイバー攻撃です。これまで原油相場では余り話題にならなかったテーマですが、ここにきて一部で注目度が高まっているため解説します。また、協調減産の減産幅積み増し議論についても、最新状況を報告します。 =================================== サイバー攻撃と原油相場 / 追加減産の議論は7月の減産監視委員会待ちへ =================================== <自律反発局面を迎える> NYMEX原油先物相場は、5月25日の1バレル=52.00ドルをピークに6月21日の42.05ドルまで約1カ月間で9.95ドル(19.1%)の急落相場になったが、足元では44ドル台まで若干の切り返しを見せている。特に何か目新しいポジティブ材料が浮上している訳ではなく、単純な売られ過ぎ感を背景とした反動高である。 代表的なオシレーター系指標である14日RSIをみてみると、6月21日には26.94ポイントを付けており、売られ過ぎの目安となる30ポイントを完全に割り込んでいる。必ずしもRSIの30ポイント割れで原油相場は反発するといった性質のものではないが、今年は3月と5月もRSIの30ポイント割れで売られ過ぎ感に基づく安値是正の動きが観測されており、テクニカル分析の教科書通りの相場反応が観測されている。… … …(記事全文4,541文字)