□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年06月16日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。IEA月報を手掛かりに、原油のマクロ需給環境を解説します。 =================================== 何としても原油需給をリバランスするという「マントラ」の効力 =================================== <IEA月報を手掛かりとしたリバウンドに失敗> NYMEX原油先物相場は1バレル=45ドルの節目を下回る軟調地合になっている。5月25日には52.00ドルを記録していたが、その後は自立反発をこなしながら段階的に値位置を切り下げ、5月5日以来の安値を更新している。概ね昨年11~12月にかけて石油国機構(OPEC)やロシアなどの伝統的産油国が協調減産で合意する前の価格水準に回帰しており、協調減産主導の需給リバランスに対して、マーケットに懐疑的な見方が広がっていることが強く窺える状況にある。5月5日安値(43.76ドル)を下抜くと、チャート主導の売りも膨らみ易く、更に下振れするリスクに対しても高い警戒レベルが要求される状況になっている。 6月13日にOPECが6月月報を発表したのに続き、翌14日には国際エネルギー機関(IEA)からも最新の「Oil Market Report」が公表されたが、これも原油相場のリバウンドを促すことに失敗している。マーケットが需給リバランスの実現に懐疑的な見方に傾いている以上、仮に地合が大きく変わるとすればIEA月報はそのきっかけになり得る重要イベントだったが、結果的にはマーケットの関心を集めて、弱気筋に警戒感をもたらすようなポジティブなメッセージは見られなかった。寧ろ5月の前回報告と比較して、ネガティブなメッセージが目立つ状況になった。… … …(記事全文4,182文字)
