□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年12月24日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 今回は短期の市況分析から離れて、OPECが2040年までの原油需給の世界をどのようにみているのかを解説します。精度の高い長期分析は難しいのが実情ですが、OPEC調査部門がどのような見通しを描いているのかは、OPECの産油政策を考える上でも重要です。 =================================== OPECが見ている2040年の世界、シェールオイルとの対立は2020年まで =================================== <石油市場は拡大するも、エネルギーシェアは低下する> 石油輸出国機構(OPEC)は11月23日、「World Oil Outlook(WOO、世界石油展望)」の2015年版を発表した。2040年までの石油市場がどのように推移していくのか、現段階でOPECがどのような見通しを描いているのかを把握することができるようになる重要資料である。原油需給・価格環境が激変する中で2040年の石油市場の世界を正確に予測することは難しいが、OPECの産油政策の基礎資料になるものであり、OPECが今後25年の原油市場に対してどのような見通しを描いているのかを把握しておくことは有用だろう。PDF版で全406項という大部のレポートであり、筆者もまだ全てを読み通してはいないが、ポイントとなりそうな点を検証してみたい。… … …(記事全文5,717文字)
