□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年03月26日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。3月上旬の金相場は急落しましたが、FOMC後は緩やかな戻り基調に転じ、概ね昨年末の価格水準に回帰しています。FOMCの評価については既に解説済みですが、そこから1週間が経過したことで、より踏み込んだ分析が可能な状況になっています。今回は米金融当局者の最近の発言を中心に、現在の金価格の考え方について検証します。 =================================== 昨年末の価格に回帰した金相場、利上げを織り込めば利上げ着手は遠のく =================================== <FOMC後は反発局面が続く> COMEX金先物相場は、3月17日の1オンス=1,141.60.ドルをボトムに、足元では1,200ドルの節目回復を窺う展開になっている。3月17~18日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)を境に、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ着手を織り込む動きにブレーキが掛かり、更にはドル買い・金売りのポジションを整理する動きが優勢になっている結果である。積極的に金相場を買い進むようなテーマ設定には至っていないが、FOMC直前までは最大で166.20ドル(12.7%)の急落相場となっていた反動もあり、スピード調整の動きが活発化している。概ね昨年末の価格水準(1,184.10ドル)に回帰しており、金相場は乱高下を繰り返しながらも、方向性が定まっていないことが確認できる。 FOMCでは、金利フォワードガイダンスである利上げ着手まで「辛抱強くいられる(can be patient)」との文言が削除され、利上げ時期が着実に近づいていることを、マーケットに周知させた形になっている。量的緩和(QE)による新規資産購入の終了後は、利上げまで「相当な期間」との時間軸を提示していたが、この時間軸を「辛抱強くいられる」と後退した表現に修正し、更には雇用やインフレ指標などによっては、いつでも利上げに着手できる環境を(少なくとも声明文レベルでは)実現した形になっている。米金融政策の軸足が利上げ方向に傾いているのは明らかであり、ドルの通貨価値回復・金の通貨価値喪失の流れには何ら変化が生じていないと考えている。… … …(記事全文4,197文字)
