□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年01月22日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。金価格は年初から明確な上昇トレンドを形成しています。金価格を決定する指標にはネガティブなものも目立ちますが、昨年とは金価格を支配するロジックが変わってしまっているため、その影響を検証する作業は保留・先送りされているのが現状です。今週は中央銀行絡みのイベントが続きますが、最新の金相場環境と今後の値動きを考える上での焦点を検証します。 =================================== 金価格の安全プレミアムを試算する、相場ロジックは単純だが =================================== <恐怖感に覆われた金市場> 年初から、内外の金価格が急騰している。COMEX金先物相場は、昨年末の1オンス=1,184.10ドルに対して、1月21日の取引では1,300ドルの節目も上回る値動きを見せている。昨年の金相場は3月17日の1,392.60ドルから11月7日の1,130.40ドルまで最大で262.20ドルの下げ幅を記録しているが、フィボナッチ・リトレースメントの61.8%戻しが1,292.44ドルであり、既に同水準を完全にブレイクし、昨年8月15日以来となる約5ヶ月ぶりの高値を更新している。 東京商品取引所(TOCOM)の円建て金先物相場も、昨年末の1グラム=4,588円に対して1月21日の取引では一時4,938円まで値位置を切り上げ、2013年4月以来となる5,000円の大台回復を視界に入れ始めている。リーマン・ショック以降の金融市場が不安定化する中、円建て金相場が付けた高値は13年2月の5,081円であり、新高値更新の可能性も意識される価格ゾーンに突入し始めている。 何か金価格に強力なポジティブ材料が浮上している訳ではないが、世界経済・金融市場の先行き不透明感が強まる中、一時的に購買力を維持・保存する退避場所として、「安全資産としての金」に資金シフトを進める動きが活発化している。先高感に伴う積極的な金投資というよりも、投資家の守り・保守的な投資スタンスが、消去法的に金価格を押し上げていると言えるだろう。… … …(記事全文4,698文字)
