□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年01月20日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。先週後半は、金価格とプラチナ価格の逆転現象が発生しました。これは欧州債務危機以来のことであり、投機マネーが貴金属市場においてもリスク回避傾向を強めていることが再確認できる状況です。この状況をどのように考えれば良いのか、主にプラチナサイドの視点から検証します。 =================================== 金・プラチナ価格の逆転現象が発生、プラチナ価格は上昇継続中だが =================================== <金・プラチナ価格差が逆転> 1月15日のニューヨーク貴金属先物市場では、金とプラチナの価格差が逆転する現象がみられた。昨年6月時点ではプラチナが金価格を200ドル以上も上回っていたが、7月以降はプラチナ価格のパフォーマンスが相対的に低下(=金価格のパフォーマンスが向上)した結果、ついに金価格がプラチナ価格を上回る状況になっている。終値ベースで「金>プラチナ」の価格バランスが実現したのは、欧州債務危機の影響で世界経済・金融市場が大きな混乱状況に陥った2011~13年以来のことであり、リスク投資環境の地合が悪化していることが明確に確認できる状況になっている。 コモディティ価格は需要と供給とのバランスから均衡水準を模索する形で決定されるが、その安値限界水準を見る上では、生産コストの議論が大きな影響を有している。昨年後半以降の原油相場急落からも分かるように、生産コストは絶対的な防衛ラインとまでは言い切れない。原油相場の場合だと、急落相場が始まってから実際の産油体制に一定の影響が確認できる状況になるまで、半年程度のタイムスパンが要請されている。経済学の教科書にあるように、「コスト割れ=生産停止」といった経営判断が即座に全世界で行われる訳ではないためだ。コスト水準の高い生産拠点から、漸進的に価格低下の余波を吸収する形で、供給環境の修正が行われることになる。… … …(記事全文4,981文字)
