□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2013年10月7日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。インドの金現物市場に、動きが出始めています。今年は輸入関税の引き上げ、輸入量規制でインド現物筋の動きは途絶えてしまったかのような状況が続いていますが、9月、10月と少しずつではありますが変化が見られます。また、金価格の現状と今後の展望についても、最新状況の解説と併せて検証します(3,633文字)。 =================================== インド中銀の金輸入規制から2ヶ月半が経過、動き始める金現物市場 =================================== インドの金輸入量に増加の兆候が見受けられる。インド宝石・宝飾品貿易協会のParekh副会長によると、同国の金輸入量は8月の3.38トンから9月には7.24トンまで倍増し、10月には更に30トン前後まで増加するとの見通しが示されている。30トンは例年との比較では半分程度の水準に留まるが、それでも金輸入がほぼ完全に停止した状況から抜け出しつつあることは大きな変化である。 インド中央銀行は7月22日、国内の金輸入業者に対して、輸入した金の20%以上を輸出に振り向けることを義務付ける新ルールを策定した。インド国民の金需要に応えるための巨額の金輸入が貿易赤字・経常赤字を抑制するために見過ごせないレベルに達する中、従来の輸入関税引き上げのみではもはや対応できないと判断した結果である。このため、7月22日以降はインドの金輸入量が急激に落ち込み、金現物需給動向に大きな影響を及ぼすことになっていた。 今年上期の世界金需給を一言でまとめれば、「投機売りを現物買いが吸収できなかった」との評価になるだろう。上期の宝飾需要は前年同期比+20.5%の1,116トン、バー・コイン投資は同+44.8%の913トンとなったが、上場投資信託(ETF)関連需要が53トンの買い越しから579トンの売り越しに転換したことに加え、公的部門の需要が-12.4%の181トンまで落ち込む中、金需給バランスの歪みは決定的になった。… … …(記事全文4,756文字)
