□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2013年9月12日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。東京ゴム先物相場は高値膠着気味の展開になっていますが、今週は生産国タイで比較的大きな動きが見られました。最近のタイ供給環境の流れを確認した上で、何が決定されたのか、そしてその決定にはどのような意味があるのかを読み解きます(3,248文字)。 =================================== タイの天然ゴム農家、抗議デモで引き出した政府譲歩に意味はあるのか? =================================== 今年8月以降の天然ゴム市場において最も注目された動きは、タイの天然ゴム農家の抗議デモに尽きるだろう。天然ゴム相場は2011年2月をピークに既に2年半にわたってダウントレンドを形成しており、特に最近になってから急激に農家の収益環境が悪化している訳ではない。東京ゴム先物相場だと、11年2月の1キログラム=535.70円をピークに、同年下旬以降は200~350円のボックス相場が継続しているのが、マクロな相場環境になる。 円安の支援がない外貨建てのゴム相場は下値切り下げ傾向にあるが、値位置としては昨年後半から1キログラム当りで5バーツ(約15.6円)程度の値下がりであり、1~2週間程度で実現し得る値幅である。08年のリーマン・ショック直後には30~50バーツ水準まで値下がりしていたことを考慮すれば、現在の80バーツが「危機的安値か?」と問われれば、疑問視せざるを得ない。実際にタイ以外の生産国では、ゴム相場の低迷に対する危機感は共有されているものの、農家がデモに踏み切るといった強硬な対応までは確認できていない。 日本でも軽油価格が急騰すると、運送業や漁業団体などが政府補助を求める動きを活発化させる傾向にあるが、コモディティ価格の低下に生産者が怒って抗議デモを行うといった行動は殆ど見られない。例えば、「秋刀魚が大漁で値下がり」といったニュースは頻繁に見掛けるが、それで漁業団体が政府保証を求めるような動きは、少なくとも日本で確認されたことは殆どないだろう。… … …(記事全文4,194文字)
