□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2013年9月9日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。米雇用統計を受けて金相場は急反発しましたが、金市場の観点からはどのように評価すれば良いのかを解説します。FOMCまでの時間が限られる中、その直前の最大イベントとなる雇用統計でどのような数値が示され、金価格見通しにどのような影響が生じるのか、生じないのかを検証します。また、東京オリンピックの開催が決定しましたが、金メダルの素材についても豆知識を簡単に紹介します(3,932文字)。 =================================== 8月米雇用統計を受けて金相場は急反発、その先の航図の描き方 =================================== 国際オリンピック委員会(IOC)は9月7日、2020年の夏季五輪の開催都市を東京に決定した。日本の五輪開催は1964年の東京オリンピック(夏季)、72年の札幌(冬季)、98年の長野(冬季)に続いて四度目となり、マーケットの方では早くも株高・円安で歓迎するムードが見受けられる。 9日の日経平均株価は本稿執筆時点で300円を超える上昇となっているが、建設、不動産、警備業界などを筆頭に、幅広い買いが入っている。もちろん、取引開始前に発表された4~6月期の国内総生産(GDP)が前期比年率+3.8%と速報の+2.6%から上方修正された影響も大きいが、円建ての資産価格に対してはポジティブな動きであることは間違いない。 オリンピックというと「金メダル」の素材が毎回のように話題になるが、これは特に金需要に影響を及ぼすようなものではない。オリンピック憲章では、「優勝者には銀台金張り(またはメッキ)のメダルと賞状が授与される。第2位には銀メダルと賞状、第3位には銅メダルと賞状が授与される」と素材について詳細な規定が定められている。金メダルも素材としては銀メダルとほぼ一緒であり、金張り(金箔)か金メッキで加工されているに過ぎない。2012年に開催ロンドンオリンピックの場合だと、金・銀・銅の合計で8トンが使用されたとしているが、金メダルに関しては「少なくとも6グラムの純金で」とされており、金メダル302個でも2キログラムに満たない。現在の価格だと、金メダルに使用される金のコストは1個当たりで2万6,500円、302個合計でも800万円前後というのが実情である。… … …(記事全文5,091文字)
