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＜961号：金と基軸通貨：歴史的な展開と今後の予想（4）＞

2018年09月19日：ドル信用の裏付けは中国と日本のドル買い

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著者：Systems　Research　Ltd. Consultant吉田繁治
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おはようございます。太古からの自然のままが保存されたカナディアンロッキーでは、まず、清透な大気です。木がない米国のロッキー山系とは違い、天に向かって直に伸びた針葉樹の、生きた林が二酸化炭素を全部吸収し、酸素を吐く。農薬を撒かない土壌には微生物が多く、自然の堆肥を作ります。スイスのように、ホテルの部屋に一匹のハエが入ってくることもあります。殺虫剤は使っていない。

含むミネラルのため、絵の具のように青く光る氷河湖の湖畔に、ログハウスを作り、自然の時間で一生を過ごした人も多いという。所得はない。自然の恵みがある。狩猟民族は、共同体が必要な農耕民族とは違い、孤独の生活への恐れをもたないのでしょう。

酸素カプセルのように、酸素成分が多いのを肺が感じることがます。体内時計がずれ、睡眠が細切れでも、頭と気分はクリアでした。深夜に原稿を書いても眠くならない。

ラスベガスのカジノ・ホテルでは、天井から酸素を噴出して覚醒させ、深夜でも眠気が襲わない。あの感じです。山脈、氷河、空気、水、湖、そして樹木と静寂の国がカナダでした。

羽田に帰ったとたん、アジアのモンスーンの、湿度・大気・臭気でした。もっとも長寿の長野県は、カナダに似ていますが、湿度と、景観のスケールが100倍くらいは違います。雨が降っても、水滴は乾いています。「大」をつけなければ似つかわしくないのがカナディアンロッキーでした。それにしても、人口が少ない。あの大自然には、また行きます。今度は、グレン・グールドをiPodで聴きながら、湖を眺めます。

「1人当たりGDPで表している、国の経済的な豊かさとは何か」とも考えました。自然のGDPはゼロだからです。人の労働が関与して、財の交換の市場があって、価格がつくGDPになります。機械による産業革命以降の、人工的なマネーが主役になる複式簿記の資本主義が、自然に対して、GDPという経済の概念を生んだのでしょう。コメで経済を計っていた江戸時代には、マネー資本主義のGDPという考えは、なかったのです。

マネー資本主義は、株式となったマネーが、事業の利益を上げたとされる制度です。利益は株（株主）に帰属するとされるのが、マネー資本主義です。労働を提供する人の所得になる人件費は、マネー資本主義では、経営により割合を減らしていくべき経費です。

月旅行に行くというZOZOタウンの前澤友作の、34億円という月間所得は、ほとんどがオプション株と、株の配当です。配当は、リスク資産をもつ株主に払われる資本の金利です。マネー資本主義では、株に利益が集結します。

従業員が利益分配に加わるには、自社株を買う必要がある。働くことを教える学校は、なぜ自社株を毎月少しずつでも買うことを教えないのでしょう。学者も、マネジメントされる労働者だからです。資本主義の仕組みは、必須で教えるべきことです。
　

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