… … …(記事全文2,224文字)米をはじめとする食料品価格高騰を受け、
「食料品の消費税率を0%にする」
という政策を推進する政党、政治家がでてきた。とはいえ、食料品消費税率0%は極めて筋が悪い政策だ。
よく指摘されるのが、飲食業への悪影響である。
飲食業はサービス業である。無論、多くの少量品を仕入れ、サービスを供給している。
消費税は、課税売上の税金-課税仕入の税金
で計算される。食料品の消費税率が0%になると、飲食業は食料品仕入費用を課税仕入に入れられなくなってしまう。結果的に、消費税の納税額が増える。
もちろん、例えば現行の食料品消費税率8%分、綺麗に価格が下がれば、飲食業は損をしない。とはいえ、食料品価格は日常的に変わる。
消費税が0%になった以降に、食料品価格が値上がりすると、飲食業の利益は縮小することになる。
もっとも、実は食料品消費税率0%という政策は、さらに深刻な問題を引き起こすことになるのだ。それは、食料品還付税という新たな「利権」だ。
【食料品消費税率0%シミュレーション】