… … …(記事全文2,635文字)米・イスラエルの不意打ちや騙し討ちはこれが初めてではない。昨年6月の「12日間戦争」でも同じような状況が見られた。
●繰り返される「騙し討ち」
昨年6月、米国とイランは核開発に関する合意予定日6月15日に向けて最終協議に入った。だが、合意日まであと2日に迫った6月13日早朝、イスラエルはイランの施設100カ所以上を一斉空爆して燃料濃縮プラントを破壊、複数の軍司令官や核科学者らを殺害した。
<2025年6月13日 ロイター>
イスラエルはこの先制攻撃を米国に事前通告していた。トランプはイスラエルに自制を求めたが、イスラエルは聞き入れなかったという。トランプがイスラエルの暴走を制御できないことは、この時から露見していた。
<2025年6月13日 時事通信>
今回の戦争でも、昨年6月と全く同じように米・イランの核開発合意直前にイスラエルが先制攻撃した。ただし、昨年と違ったのは、トランプはイスラエルに自制を求めず、ともにイランを“不意打ち”したことだ。
トランプ政権が「米国ファースト」の看板を捨て「イスラエルファースト」へと成り下がった瞬間だった。
<2026年3月2日 ニューズウィーク>
そして先日の、米イラン間の2週間停戦合意直後のイスラエル・レバノン攻撃だ。
米・イスラエルの約束は全くあてにならないことが改めて世界に示されたのである。
●「騙し討ち」は17年前の脚本
なぜ米国とイスラエルは、ここまで露骨な「騙し討ち」を繰り返すのか。仲介国のメンツを潰し、国際社会の信頼を捨ててまで強行されるこの奇妙な外交・軍事行動を読み解く鍵は、17年前(2009年)にブルッキングス研究所が発表した一冊の政策提言書にある。
報告書のタイトルは「Which Path to Persia?(ペルシャへの道)」。ペルシャとは以前のイランの国名だ。そこには、現在のトランプ・ネタニヤフ連合が実行している「外交を装った軍事殲滅」の全工程が、驚くほど詳細に記されている。




