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石井順也の世界情勢ブリーフィング

石井順也(元外交官、地政学ビジネスインテリジェンス、国際政治経済)

石井順也

石井順也の世界情勢ブリーフィング 第874号 今週の動き(4/19~25)米・イランの停戦交渉

2026年4月20日発行(通算第874号)

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石井順也の世界情勢ブリーフィング

https://odyssey.co.jp/blog/jd/

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すっかり暖かくなってきました。天気が良ければ、シャツ1枚でも快適に過ごせます。連休が終わればあっという間に夏になるような予感がします。夏が好きな私は気持ちが高揚してきます。


さて、今週も米・イラン情勢です。マーケットは楽観論に傾いているようですが、本当にそうなのか。今回も解像度を高くして、その実像に迫ります。「今週の一冊」と「近況報告」も、充実した内容でお届けします。


【目次】


1.先週の動き

 ● 米・イランの停戦交渉

2.今週の動き

3.今週の一冊

4.近況報告

5.あとがき


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先週の動き

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4/12(日)

・ヴァンス副大統領がイランとの協議を切り上げると表明(イスラマバード)

・トランプ大統領が米海軍はホルムズ海峡へのすべての船舶の出入りを封鎖すると表明

・トランプ大統領がローマ教皇レオ14世を非難

・ロシアのプーチン大統領とイランのペゼシュキアン大統領が電話会談

・中国共産党中央台湾工作弁公室が両岸の交流と協力を促すための政策措置10項目を発表 

・ハンガリー議会選挙(野党ティサが勝利)

・ペルー大統領選挙(ケイコ・フジモリが1位の見込み、6/7に決選投票)


4/13(月)

・トランプ大統領がイランから連絡があり「彼らは取引を成立させたがっている」と発言

・カナダ下院補選(与党・自由党が下院の過半数を確保)

・IMF・世銀春季総会(ワシントンDC、~17日) 

・日・パキスタン首脳電話会談


4/14(火)

・米印首脳電話会談

・米・イスラエル・レバノンの外交協議(ワシントンDC)

・米中央軍が米国によるホルムズ海峡での封鎖措置の開始後、24時間で6隻の商船が指示に従い引き返したと発表

・中国の習近平国家主席とUAEアブダビ首長国のハリド皇太子が会談(北京)


4/15(水)

・トランプ大統領が中国はイランに武器を供与しないことに同意したと表明

・ベッセント財務長官がイラン攻撃に伴う原油高対策として実施していたロシア産・イラン産原油の制裁緩和を終了すると表明 

・中国の習近平国家主席とロシアのラブロフ外相が会談(北京)

・中越首脳会談(同)

・中・イラン外相電話会談

・日英を含む11か国の財務相が中東情勢に関する共同声明 


4/16(木)

・トランプ大統領がイスラエルとレバノンは10日間の停戦で合意したと発表

・トランプ大統領がラウンドテーブル会合に出席(ラスベガス)

・G20財務相・中銀総裁会議(ワシントンDC)


4/17(金)

・イランのアラグチ外相がレバノンでの停戦を受け、停戦期間中はすべての商船がホルムズ海峡を通航できるように完全に開放すると表明

・イランの革命防衛隊がホルムズ海峡に関する新たなルールを公表 

・イランのガリバフ国会議長が米国がホルムズ海峡の封鎖を解除しなければイランも再び海峡を封鎖すると表明

・トランプ大統領がイランは核開発計画の無期限停止で合意したと表明 

・トランプ大統領がターニング・ポイントUSA主催のイベントに出席(フェニックス)

・米財務省がロシア産原油の購入を5月16日まで認めると発表

・英仏主催のホルムズ海峡の自由な航行に関する有志国会議(パリ) 

・中国人民解放軍の東部戦区が台湾海峡に自衛隊の護衛艦「いかづち」が「進入した」と公表 


4/18(土)

・イランのアレフ第一副大統領がホルムズ海峡を厳格管理する体制に戻したと表明

・中国人民解放軍の東部戦区が東シナ海の海空域で海空部隊によるパトロールを実施したと発表


●米・イランの停戦交渉


先週も、米・イラン情勢は二転三転しました。まず週末、トランプ大統領がホルムズ海峡の「逆封鎖」を宣言。イランに通行料を支払った船舶の航行を阻止し、機雷の掃討を行うと表明しました。


同時に、イランとの交渉を続ける意思も強調しました。さらに、イスラエルとレバノンの停戦協議を主導。ワシントンDCでの3か国による外交協議や、イスラエルのネタニヤフ首相、レバノンのアウン大統領との電話会談を経て、イスラエルとレバノンは10日間の停戦で合意しました。 


これを受け、イランのアラグチ外相は、レバノンでの停戦期間中は、すべての商船がホルムズ海峡を通航できるよう完全に開放すると表明しました。マーケットはこれを戦争終結のシグナルと受け止め、原油価格は大幅に下落、世界の株式市場が上昇しました。


トランプも、SNSやインタビューで、「イランは取引をしたがっている」「米国はイランからウランを回収する」「イランは核開発計画の無期限停止で合意した」などと次々に発言。あたかも合意が間近であるかのような印象を与えました。


しかし、アラグチの発言の直後、イランの革命防衛隊はホルムズ海峡の航行に関する新たなルールを発表。さらにガリバフ国会議長は、トランプはホルムズ海峡の開放や交渉について様々な発言をしているものの、その中には虚偽が含まれているとして批判。米国がホルムズ海峡の封鎖を解除しなければ再び海峡を封鎖するとともに、交渉はSNSではなく現場で決められるべきだと表明しました。


そして、アレフ第一副大統領は、ホルムズ海峡を厳格に管理する体制へ戻したと発表しました。今週、2週間の停戦は期限を迎えますが、トランプはイスラマバードで再び交渉が行われると述べています。こうした最新の状況を踏まえ、今後の展望を解説します。 

… … …(記事全文9,779文字)
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