… … …(記事全文7,183文字)2026年2月23日発行(通算第866号)
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石井順也の世界情勢ブリーフィング
https://odyssey.co.jp/blog/jd/
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冬季五輪はりくりゅうペアが日本初の金メダル。信じられないような失敗で打ちひしがれたそうですが、そこから完璧な演技で大逆転。素人目に見ても毎回成功するとは思えないほどの技巧ですから、どれだけのレベルに達しても常にギリギリの中で戦っているのでしょう。お互いに励まし合いながら重圧に打ち勝ったことも含め、胸を打つドラマでした。
さて今週は、待ちに待った(?)トランプ関税の違憲判決を取り上げます。一国内の裁判が文字どおり全世界に影響を及ぼす結果となりました。日米合意に基づく対米投資プロジェクト第1弾についてもコメントします。
トランプ大統領は、15日以内に核問題について合意できなければイランを攻撃することを示唆し、中東には空母エイブラハム・リンカーンに加え、ジェラルド・R・フォードも派遣するなど、イラク戦争以来とされる規模の軍備増強を行っています。ここまでの展開は以下の記事で述べたとおりであり(自分で言うのも何ですが、本当にそのとおりになっています)、その後の見通しも変わっていませんので、さしあたりこちらをご確認下さい。
・「トランプ政権のイラン攻撃の可能性」(1/19)
https://odyssey.co.jp/blog/jd/?p=11495
【目次】
1.先週の動き
● トランプ関税の違憲判決、日本の対米投資プロジェクト
2.今週の動き
3.近況報告
4.あとがき
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先週の動き
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2/15(日)
・中国の春節休暇(~23日)
2/16(月)
・米大統領の日(米市場休場)
・ルビオ国務長官とハンガリーのオルバン首相が会談(ブダペスト)
・イランの革命防衛隊がホルムズ海峡で軍事演習を実施
・ウクライナの国家汚職対策局(NABU)がハルシチェンコ前司法相を汚職容疑で起訴したと公表
2/17(火)
・トランプ大統領が日米合意に基づく5,500億ドルの対米投融資の第1弾のプロジェクトを決定したと発表
・米・ロシア・ウクライナの和平に関する高官協議(ジュネーブ、~18日)
・米・イランの核問題に関する高官協議(同)
・米国の公民権運動指導者ジェシー・ジャクソンが死去
・仏印首脳会談(デリー)
・バングラでタリク・ラーマンBNP党首が首相に就任
2/18(水)
・国際エネルギー機関(IEA)閣僚理事会(パリ、~19日)
・特別国会招集(第2次高市内閣発足)
2/19(木)
・平和評議会の初会合(ワシントンDC)
・トランプ大統領がジョージア州ロームの集会で演説
・ソウル中央地裁が尹錫悦前大統領に内乱首謀罪で無期懲役判決
・北朝鮮の朝鮮労働党の党大会(平壌、~20日)
・英警察がアンドルー元王子をエプスタインへの情報漏洩疑惑で逮捕
・ベネズエラで政治犯恩赦法が成立
2/20(金)
・米連邦最高裁が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税を違憲とする判決
・トランプ大統領が1974年通商法122条に基づき輸入品に10%の関税を課す大統領令に署名
・米・インドネシア首脳会談(相互貿易協定に署名)(ワシントンDC)
・米国の25年10~12月期の実質GDP成長率(速報値)の発表(前期比年率+1.4%)
・インドがパックス・シリカ宣言への参加を発表
2/21(土)
・トランプ大統領が輸入品に新たに課す10%の関税を15%に上げると表明
●トランプ関税の違憲判決、日本の対米投資プロジェクト
米連邦最高裁が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づいて課した追加関税を違憲と判断しました。
ロバーツ最高裁長官、ゴーサッチ判事、バレット判事という保守派3人を含む6人の判事の多数意見でした。ただし、判決はすでに徴収した関税の還付については言及していません。
トランプ大統領は最高裁を批判した上で、即座に1974年通商法122条に基づき、全ての国からの輸入品に10%の関税を課す大統領令に署名しました。さらにその翌日には、15%まで引き上げると表明しました。
本件については、昨年4月にIEEPAに基づく相互関税が発表された時点から、すでに以下の記事で詳しく解説してきました。ロバーツら3人の判事が違憲判断をする可能性が高いこと、通商法122条に基づき15%の関税が課されること、関税の還付がスムーズには進まないことなど、いずれも予想どおりの展開でした。
・「トランプ関税の無効判決」(25/6/2)
https://odyssey.co.jp/blog/jd/?p=11265
・「トランプ政権の医薬品関税」(25/9/29)
https://odyssey.co.jp/blog/jd/?p=11353
・「トランプ関税の最高裁判決」(1/19)
https://odyssey.co.jp/blog/jd/?p=11495
したがって今後の見通しも、すでにメルマガで述べたとおりですが、最新の状況を踏まえ、あらためてポイントを解説します。あわせて、先週発表された日米合意に基づく5,500億ドルの対米投融資の第1弾についてもコメントします。
