ウェブで読む(※推奨):https://foomii.com/00187/20230505160000108721 2023年5月5日発行(通算第704号) ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 世界情勢ブリーフィング https://guccipost.co.jp/blog/jd/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ロシア、ウクライナがドローンで大統領府攻撃と主張 プーチン氏暗殺意図と ウクライナは否定(5月4日付BBC) https://www.bbc.com/japanese/65465995 5月3日、ロシア大統領府は、「2機のドローンがクレムリンにある大統領府を攻撃しようとした」「ドローンは電子レーダーで無力化され、クレムリンの敷地内に破片が落下したが、被害は出ていない」「これはウクライナによるプーチン大統領の暗殺を狙った行為であり、ロシアには報復を実行する権利がある」と発表しました。SNS上では、クレムリンの上空で飛行物体が爆発する動画が拡散しました。 ウクライナのゼレンスキー大統領は、訪問先のフィンランドで、「我々がプーチン大統領やモスクワを攻撃することはない。我々は自国の領土を防衛しているだけだ」として、関与を否定。米国のブリンケン国務長官は、「報道は把握しているが確認できていない」「ロシア政府から出てくる情報は鵜呑みにはできない」「ウクライナがどのように自国を防衛し領土を取り戻すかはウクライナが決める」と発言しました。 さらに4日、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、「このような行動やテロ攻撃に関する決定は、キーウでなくワシントンで下されることを我々はよく知っている」「米国が攻撃の背後にいることは間違いない」と発言。これに対し、米NSCのカービー戦略広報調整官は、米国の関与を否定し、ロシアの主張は嘘だと非難しました。 また3日には、クレムリンでの爆発が起きた後、ロシア軍がヘルソンで市街地に激しい砲撃を行い、23人が死亡、46人が負傷したとウクライナのヘルソン州当局が発表しました。さらに4日、ロシア軍がキーウとオデーサをドローンで攻撃し、ウクライナ軍は24機のうち18機を撃墜したと同軍が発表しました。 突然のクレムリン攻撃の発表は世界に衝撃を与えました。本件については、まだ判断するのに十分な情報がなく、現時点で言えることは限られていますが、今後の展望を含め、取り急ぎ重要なポイントをお伝えします。 *********** クレムリン攻撃 *********** ●ウクライナ説 まず現時点では、誰がクレムリンを攻撃したのかはもちろん、何が起こったのかもはっきりとは分かっていません。SNS上で拡散している映像はいずれかの政府から発信されたものではなく、まだ検証されていない情報です。 映像は荒く、はっきりと見えませんが、おそらく固定翼のドローンがクレムリンから相当に近い距離で爆発したようです。爆発の前後に、なぜか2人の人間がドームを上っているようにも見えます。… … …(記事全文6,696文字)