7月から9月頃にかけて戦争拡大の可能性?次回のメルマガの予告
28日に行われた米大統領選挙討論会以降、ホワイトハウスと民主党がパニックになっている。大統領が任期を全うする能力がない場合、閣僚の協議で大統領を辞任させることのできる憲法修正第25条を適用して、バイデンを降ろす可能性も真剣に検討されている。一方バイデンは、任期を全うし、大統領選を継続する意思を強く示している。このような状況で、ホワイトハウスと民主党は、外交政策どころではなくなりつつある。バイデン政権を今後どうるすのか、全力で取り組まなければならない。
一方プーチンだが、6月5日から8日に開催された「サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム」で、ロシアと近い関係にあるグローバル・サウスの国々に、極超音速ミサイルを始めとしたロシアの先端兵器を供与する方針であることを表明した。この会議の直後に締結され、第三国からの攻撃があった際は相互の軍事支援を約束した北朝鮮との軍事協定は、「サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム」におけるプーチンの宣言を実現した最初のケースになった。
これまで中ロを中心としたBRICS+やグローバル・サウスとの関係は、経済が中心だった。ロシアはエネルギーや食料を供給し、中国はインフラ網と中国製造業のサプライチェーン網の建設などを行っている。しかしプーチンはこの関係を、経済のみならず軍事による安全保障にまで拡大し、BRICS+とグローバル・サウスとの関係を包括的な同盟関係への引き上げをねらっている。北朝鮮との軍事協定は、そのプロトタイプとなるかもしれない。
ロシアの保守派の代表的な論客のアレクサンダー・ドゥーギンなどによると、今後ロシアは、イラン、シリア、イエメン、キューバ、ベネズエラななどと同種の軍事同盟を結ぶ用意があるとしている。軍事同盟の締結は、バイデン降ろしでホワイトハウスが混乱しているいまがベストタイミングになるはずだ。
北朝鮮の次は、イランが軍事協力条約締結の候補になっているとの情報もある。いまイランでは、大統領選の決選投票が行われる見込みだが、保守強硬派の大統領になる公算が高いとされている。そうなると、ロシアがイランとの北朝鮮型の軍事協定を結ぶ可能性が高くなる。
もちろん、どうなるかは分からないが、ロシアとイランの軍事協定締結で、イスラエルのイラン攻撃、そしてイランが支援するヒズボラの攻撃は、実質的に難しくなる。イスラエルの攻撃は、ロシアに対して敵対することを意味する。
こうした状況になったとき、混乱したバイデン政権はどう対応するだろうか?実質的に統制の取れないバイデン政権の外交政策は、親イスラエルで反ロシアのネオコンが支配する可能性もある。危険な時期に突入しつつある。7月から民主党党大会が開催される8月、そして9月までが、もしかしたら歴史的な転換点になるかもしれない。次回のメルマガは、この可能性を全力で調べ、予測する。
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