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渡邉哲也の今世界で何が起きているのか

渡邉哲也(作家・経済評論家)

渡邉哲也

★重要情報★ 経済安全保障アクションプランとガイドライン制定に向けて
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★経産省から2つの経済安全保障に関しての資料が提示されました。

■経済安全保障に関する産業・技術基盤強化 アクションプラン再改訂にむけて

https://www.meti.go.jp/policy/economy/economic_security/06-03.pdf

■技術流出対策ガイダンス 第1版 (案)

https://www.meti.go.jp/policy/economy/economic_security/06-04.pdf

 これは有識者会議のための資料であり、今後の経済安全保障関連の指針となります。

 また、技術流出対策ガイダンスは、あくまでもガイダンス(案)であり、企業などへ強制するものではありませんが、今後、安全保障貿易管理が強化されてゆく中で、外為法等に反映されたり、政令、省令等で義務化される恐れがあります。


経済安全保障に関しては、緩やかな集まりであるワッセナーアレンジメントから、米国輸出管理改革法や各種大統領令による同志国連合に変化しつつあり、高い罰則を備えた新COCOM(共産圏輸出規制)体制が構築されようとしています。


 基本、国際的な安全保障貿易管理に関しては、日本型の官主導の指導命令体制を持つものではなく、企業側が自主的に管理し、万が一、違反が見つかった場合、巨額の罰金や制裁を伴うものになります。そのため、企業側が自主的にデータをアップデートし、その対応を行うものになっています。 また、米国技術を含むものなどに関しては、日本国内も米国法の適用範囲となり、米国政府が違法行為を確認した場合、企業などの活動に大きな障害となることになります。

 今回の関税協議でも、米国は同盟国を含むすべての国や地域に対して、米国との貿易管理や関税等の協調を求めており、これにより、関税同盟に加盟した国には、米国と同様の規制や関税を課すことを求めるものと思われます。また、これは大学等の研究機関等も同じであり、関税同盟国以外の社員、学生、教員等を安定して教育、雇用できなくなる可能性があります。あくまでも、安全保障貿易管理における輸出とは、製品だけでなく技術情報を含みます。(みなし輸出)

 また、各国の国内においての企業や大学も、外国政府の支配下にある。外国政府から支援を受けている。外国人が実質支配している。等の条件で、国内案件であっても輸出とみなされることになります。特に中国の場合、国防動員法などがあるため、全ての中国人、中国企業がこれに該当する可能性があります。(現在のところ厳格な運用はなされていない)

 第二次トランプ政権で行われる経済安全保障強化では、これを取り締まる動きが本格化するものと思われ、政権とハーバード大学の対立の根幹もここにあります。

 関税同盟協議は4月9日から90日間と定められており、延長も考えられますが、まずはこの期日までに様々な規制強化が行われる可能性も高いです。



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