ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00049/2019061706344255458 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渡邉哲也の今世界で何が起きているのか 2019/06/17 第1892回 香港200万人デモと天網 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★香港デモ 香港のキャリーラム長官は、犯人引き渡し条例の採決を当面延期すると表明、しかし、条例そのものは必要なものとして、取り下げるつもりはないとしました。これを受けて、16日にもデモが行われ、200万人の香港人が行政長官の辞任を求めました。今回、デモそのものは平穏に収まり、けが人等は出ませんでしたが、デモが終息するとは思えず、当面、週末のデモが継続する可能性が高いです。また、今回の事態を受けて、英米系金融機関などの香港離脱が進む可能性もあります。 現在、27日28日にG20が開催されることが予定されており、今回の延期は、中国当局が会議の場での国際的な批判を避けたとも考えられ、G20後に再度審議や採決の動きが出る可能性も高いといえます。 G20 習近平が参加しないのではないかという声が出てきています。米中貿易戦争だけでなく、香港やウイグルの人権問題もクローズアップされ、中国政府はこの部分でも批判にさらされています。また、米国の次の制裁は、ウイグルの人権弾圧に関係している防犯カメラメーカーやAI音声認識企業ではないかといわれており、米議会も制裁を求める声が拡大しています。習近平としては、G20に出た場合、人権問題や香港問題での他国からの批判を受ける可能性が高く、それに対する回答は持ち合わせていないでしょう。… … …(記事全文3,211文字)
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)