… … …(記事全文2,758文字)<IEAビロル事務局長の警告>
国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長が5月20日、21日と、2日連続で石油市場に対する警告を発している。ホルムズ海峡の封鎖が続いているが、状況に改善が見られない場合には「7月もしくは8月に危険水域(red zone)に突入する可能性がある」と指摘した。イラン戦争勃発前に供給過剰が発生していたことに加えて、戦略石油備蓄4億バレルの協調放出、民間在庫の取り崩しがショックを限定しているが、これから夏の燃料需要のピーク期を迎えること、中東からの輸出不足、在庫の取り崩しが重なることに注意喚起している。
米金融大手シティグループも5月19日、原油市場が供給途絶の長期化など広範なリスクを過少評価していると指摘した。2026年は世界石油需要の伸びが日量60万バレル減少するも、世界の石油在庫は約10億バレル減少すると予想している。中国以外の在庫は2011~14年以来の低水準にあるが、現在の市場環境がさらに6~9ヵ月続いた場合には、第二次オイルショック時の水準まで落ち込むとしている。ブレント原油は近く1バレル=120ドルまで上昇すると予想した上で、ホルムズ海峡が7~9月期に段階的な再開となった場合に、150ドルに達する可能性も示した。
