… … …(記事全文3,043文字)<金利上昇圧力が金相場の上値を圧迫中>
イラン情勢の先行き不透明感が、金相場の上値を圧迫する展開が続いている。3月23日の1オンス=4,100ドルで下げ一服となっているが、イラン戦争勃発前の5,000ドル台前半には届かず、3月18日以降は約2ヵ月間にわたって5,000ドル割れの展開が続いている。イラン戦争を起点とした流動性ショックについては一服感がみられ、金がファンダメンタルズと関係なく持高調整の売却対象となる環境は一服している。しかし、イラン情勢は依然として先行き不透明感が強く、改めて流動性ショックが発生するリスクへも対応せざるを得ない状況が続いている。
【COMEX金先物相場(日足)】
そして、もう一つの上値圧迫要因はインフレリスクの脅威の高まりだ。一般的に高インフレ環境は金に対するヘッジニーズを高める傾向がある。しかし、高インフレ環境では同時に米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ対応の金融引き締めを迫られることが、逆に金に対する投資ニーズを低下させる傾向もある。このため、高インフレのリスクが高まると「インフレ懸念の金買い」と「FRB利上げ警戒感の金売り」の二つの強弱材料が発生する傾向にあるが、足元では後者の「FRB利上げ警戒感の金売り」がやや優勢になっている。

