… … …(記事全文2,794文字)<価格高騰でココア需要の崩壊続く>
ロンドンココア先物相場は1トン=4,000ポンド水準まで値下がりし、昨年2月以来となる約1年8ヵ月ぶりの安値を更新している。23年の高騰相場の前は総じて1,000ポンド台での取引となっていたため、従来と比較すると価格水準が4倍近くまで大きく切り上がった状況に変化は見られない。それでも、昨年4月の高値10,265ポンドからは半値以下の水準まで値下がりしており、ココア相場の鎮静化が進んでいることが窺える。
【Liffeココア先物相場(日足)】
ココア相場が値下がりしている要因は需要と供給の双方にあるが、高値に需要家サイドが対応できない状況に陥っていることが最大の要因だろう。チョコレート価格が大きく上昇したことで、菓子メーカー等はチョコレートを使用しない商品へのシフトを進める一方、消費者は買い控えを進めており、価格水準を抑制することで需要を刺激することが求められている。