… … …(記事全文3,170文字)<過熱感解消後の上昇打診、三角保合相場をブレイク>
COMEX金先物相場は4月22日に1オンス=3,509.90ドルまで値上がりした後は、取組高・出来高ともに抑制された三角保ち合い相場を形成し、方向性を欠いていた。トランプ米大統領の誕生を受けて、特に3~4月にかけては通常であれば年単位で消化するような値動きを数日から数週間で繰り返したことで、投資家が積極的な売買を見送った結果だ。極端な高ボラティティ環境で投資家が疲弊し、強気評価と弱気評価のどちらが優勢かの議論の前に、リスクテイクに慎重姿勢が目立った。
【COMEX金先物相場(日足)】
しかし、6月2日の取引ではその三角保合相場を上放れし、3,400ドル台を一時回復する展開になった。過熱感解消のための持ち高調整を経て、新たな上昇トレンドを形成できるかが打診される局面になる。金ボラティリティ指数、Skewなどの各種指標は、金相場の持高調整が一巡しつつあることを示しているが、下値不安の後退から買い再開の有無を探る局面になる。