… … …(記事全文2,922文字)<OPECプラスの自主減産は終了に向かう>
石油輸出国機構(OPEC)8ヵ国は5月31日にオンラン会合を開催し、7月の自主減産を6月から日量41万1,000バレル縮小で合意した。昨年12月に220万バレルの自主減産を段階的に縮小していく方針が示されていたが、4月に13万8,000バレル縮小した後、5~7月は3ヵ月連続で毎月41万1,000バレルのペースで縮小を続けることになる。
5月30日にはBloombergやReutersが、7月の減産縮小幅が日量41万1,000バレルを超える可能性を報じていたことで、今回の決定はネガティブ評価が基本になる。30日のNYMEX原油先物相場はより大規模な減産縮小が合意される可能性から一時60ドルを割り込んでいたため、週明け後は短期筋のショートカバー(買い戻し)を入れる動きが支持される。一方で、OPECプラス8ヵ国が急ピッチに自主減産を終了させる方向に動いていることに変わりなく、引き続き原油相場の上値は重い展開が基本になろう。OPECプラス8ヵ国は、3月に2026年末までに段階的に減産縮小を進める方針を示していたが、実際には急ピッチに自主減産は終了させる方向に動いている。
【NYMEX原油先物相場(日足)】