… … …(記事全文3,483文字)<GSRは100倍前後を推移、銀は金相場と歩調を合わせる>
COMEX銀先物相場は、約1ヵ月にわたって1オンス=32~34ドル水準で膠着化している。4月前半には通商リスク織り込みで一時27.545ドルまで値下がりしていたが、4月下旬は株価連動で安値修正の動きが優勢になった。しかし、5月入り後は上下双方に目立った値動きを見せておらず、膠着感が目立つ状況になっている。金とプラチナ相場は比較的荒れた展開になっているが、銀市場においては積極的な売買が見送られている。
【COMEX銀先物相場(日足)】
金相場との価格関係は、一般的にゴールド・シルバー・レシオ(GSR=金価格÷銀価格)で算出されるが、4月以降は100倍前後での推移になっている。GSRが100倍を超えたのは、2020年のパンデミック発生、1991年の湾岸戦争勃発時などに限られており、金相場との価格バランスとしてみると、銀相場は過去最高レベルの安値圏にあると言える。