… … …(記事全文3,686文字)<今年の作付け環境は良好>
米穀倉地帯では2025/26年度の作付け作業が進んでいるが、シカゴ穀物相場は上値の重さが目立つ展開になっている。CBOTトウモロコシ先物相場は、4月16日の1Bu=495セントをピークに、5月中旬は440~450セント水準まで値下がりし、年初来安値を更新している。今季の作付け環境は理想的とも言える環境にあり、豊作による需給緩和見通しの織り込みが進んでいる。
【CBOTトウモロコシ先物相場(日足)】
米農務省(USDA)が5月19日引け後に発表した生産進捗率(5月18日時点)は、作付けが前週比16%上昇の78%(前年同期67%、平年73%)、発芽が同22%上昇の50%(前年同期38%、平年40%)となっている。一般的に5月中旬時点の作付け進捗率は、その年度のイールドを決定する主要指標になるが、今期は平年を若干上回っており、豊作期待を高める作付け環境と言える。今後は生育期を経て夏の受粉期に向かうが、5月中旬時点では生産障害が発生するリスクを織り込む必要性が乏しい状況になっている。