… … …(記事全文3,041文字)<COMEX銅相場が急伸している問題>
LME銅相場(3ヵ月物)は、1トン=1万ドルの大台を一時回復した。通商環境の不安定化を背景に昨年11月~今年1月にかけては9,000ドル水準で上値を抑えられていたが、2月以降は徐々に値位置を切り上げる展開になっており、昨年10月3日以来の1万ドル台が示現している。
2~3月の銅相場の上昇に関しては、トランプ米政権の関税政策に対する警戒感が、主にCOMEX金先物相場を押し上げている影響が大きい。COMEX銅先物相場も昨年11月~今年1月にかけては1ポンド=4ドル台前半で上値を抑えられていたが、3月19日には5ドル台を回復し、足元では5.1ドル水準まで一段高になっている。3月の上昇率(21日時点)は、LME銅相場が5.0%に対して、COMEX銅先物相場は12.7%に達しており、ロンドンとニューヨークの価格バランスは大きく歪んでいる。