□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年4月28日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== シカゴ穀物は5月限の急騰一服も、期近のプレミアム解消は困難か =================================== <旧穀の急騰一服で調整局面入りも、高値圏を維持か> シカゴ穀物相場が荒れている。旧穀需給のタイト感を背景に4月下旬は急騰地合を形成してたが、さすがに息切れ感が浮上し始めている。CBOTトウモロコシ先物相場は4月初めの1Bu=575.00セントに対して4月27日には720.50セントまで急伸したが、足元では680セント水準まで軟化している。CBOT大豆先物相場も4月初めの1,444.00セントに対して4月27日高値は1,608.75セントに達したが、足元では1,530セント水準まで軟化している。高騰相場に対して何かブレーキを掛ける新しい動きが浮上してきたというよりも、単純な過熱感や息切れ感が調整売りを誘っている模様だ。 期近限月の継足(現在は2021年5月限)でみると、トウモロコシと大豆はともに2013年7月以来の高値を更新していた。2020/21年度の米期末在庫が2013/14年度以来のひっ迫状態になるとの見通しと整合性が取れている。ただ、4月下旬の急騰地合に関しては、4月30日に受渡申告日の開始を控えた5月限で、受渡しの荷が不足したことでショート・スクィーズ(Short Squeezeー=玉締め)的な動きが発生した影響も大きく、5月限の持ち高調整の動きが進展する動きと連動して、急伸地合にはブレーキが掛かり始めている。まだ3営業日が残されているため改めて急伸する可能性も残すが、一旦は上げ一服感が広がり易いカレンダー環境にもある。… … …(記事全文4,103文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)