□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年1月27日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 急反落していた穀物相場が急反発、中国がコーンの大規模調達に踏み切る =================================== <南米の降雨でも下げ切れなかった穀物相場> 1月のシカゴ穀物相場は荒れた展開を繰り返している。CBOTトウモロコシ先物相場は年初の1Bu=487.25セントに対して、1月13日には541.50セントまで値上がりし、2013年6月以来の高値を更新した。それが1月25日の492.50セントまで急反落していたが、足元では530セント台後半までふたたび切り返す展開になっている。大豆先物相場も年初の1,319.25セントから1月13日の1,436.50セントまで急伸して2014年6月以来の高値を更新したが、25日の1,298.00セントまで急反落した後、足元では再び1,380セント台後半まで切り返す展開になっている。急伸後の急反落、そして再び急伸と高値圏で振るい落とし的な動きが観測されている。 穀物相場の高騰に関しては、主にラニーニャ現象による供給制約の強まりにより、堅調な需要環境への対応が危ぶまれているマクロ需給要因の影響が大きい。米農務省(USDA)が1月12日に発表した直近の需給報告(WASDE)では、2020/21年度の世界期末在庫見通しについて、トウモロコシは旧穀の3億0,301万トンを6.3%下回る2億8,383万トン、大豆は同9,539万トンを11.6%下回る8,431万トンとされている。米国産に限定しても、トウモロコシは旧穀から19.1%減の15.52億Bu、大豆は同73.3%減の1.40億Buが予想されており、特に大豆は在庫の枯渇化も警戒されるレベルにある。… … …(記事全文4,094文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)