□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2020年12月21日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 金相場の強気のマクロ環境に変化ないが、足元ではリスク回避のドル買い発生中 =================================== <1,900ドル台回復を達成> COMEX金先物相場は11月30日の1オンス=1,767.20ドルをボトムに、足元では一時1,900ドルの節目突破を打診する展開になっている。米ファイザー社が新型コロナウイルスのワクチンの良好な治験結果を発表する前の高値1,966.10ドルは依然として大きく下回っているが、概ね米大統領選の投開票が行われた際の価格水準は回復する展開になっている。新型コロナウイルスのワクチン開発は順調に進み、米疾病対策センター(CDC)によると20日時点で既に55万6,208人がワクチンの接種を受けている。このため経済活動正常化に対する期待感から資源価格は全般的に底固く推移しているが、金市場にあっては少なくとも当面は政策的な景気支援が継続するとの安心感が重視されており、押し目買い優勢の展開になっている。 ワクチン開発の報を受けて金市場が真っ先に警戒したのは、ワクチンによって新型コロナウイルスのパンデミックが収束に向かい、2020年に展開された金融政策と財政政策による景気支援が早期に停止、解消される展開だった。実際に、債券市場では米長期金利が経済活動の正常化を先取りするかのように上昇に転じ、米連邦準備制度理事会(FRB)が早期に利上げ対応を迫られるとのストーリーが描かれていた。有事が解消されるのであれば、安全資産としての金保有の必要性は薄れることになる。これが、金相場が1,800ドルの節目、そして長期トレンドラインである200日移動平均線(現在は1,819.40ドル)を割り込んだ原動力だったが、こうした見方は誤りだったとの評価に転じていることが、金相場の反発を促している。… … …(記事全文3,697文字)
