□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年05月14日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 米中貿易摩擦で蒸し返される利下げ議論、金相場の強気派が注目する動き =================================== <現状は一時的な退避ニーズに過ぎない> 米中貿易摩擦が深刻化している。5月9~10日の米中通商協議は不調に終わり、米中両国が制裁・報復関税のレベルを引き上げる最悪の結果に終わっている。米政府は10日に2,000億ドル相当の中国からの輸入品に対する関税率を10%から25%まで引き上げることを決定し、中国政府は13日に600億ドル相当の米国からの輸入品に対する追加関税を最大25%に引き上げる方針を発表している。 米中両国が互いに相手国から輸入する物品全てに25%の追加関税を課すと、国際通貨基金(IMF)の推計だと世界経済成長率は0.2%下方修正されることになる。現時点ではそこまでのレベルには到達していないが、貿易摩擦が成長見通しにネガティブな影響を与えることは間違いなく、世界の株式相場は急落している。高いレベルの先行き不透明感から、どのレベルまで通商リスクを織り込むのかが妥当なのか判断が難しい状況になる中、一旦はポジションをクローズして様子を見たいとの投資ニーズが高まっている。… … …(記事全文3,348文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)