□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年04月16日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 金は低ボラティリティ環境で、有事に備えて買うべきもの =================================== <低ボラティリティ環境は、金の買い場になる> COMEX金先物相場は2月20日の1オンス=1,349.80ドルをピークに、その後は2ヵ月近くにわたって高値更新が見送られる展開になっている。安全資産に対して資金シフトを進める緊急性のある動きが見られないことで、短期筋が利益確定を進めている結果である。一方で、1,280~1,285ドル水準では押し目買いが下値を支えており、高値更新サイクルは一服しているものの、本格的な値崩れを起こすには至っていない。短期投資ニーズが後退する一方で、依然として安全資産に対する投資の必要性を認識している向きも多いことが窺える。その結果が、チャートの三角持合い相場である。現在の計算上だと5月中旬にかけてブレイクの可能性が高まる流れになるが、現状は強弱バランスが交錯した状態にあることがチャート環境からも確認できる。 ボラティリティ指数(恐怖指数)は昨年12月26日の36.20ポイントをピークに、足元では12ポイント台前半まで低下している。月に1~2回のペースで瞬間的な急伸局面がみられるものの、昨年10月5日以来の低ボラティリティ環境になっている。すなわち、昨年10~12月期のパニック的とも言えるリスクオフ環境に陥る前のボラティリティ環境に回帰しており、金融市場の安定化が金相場の上値を抑える展開になっている。… … …(記事全文3,500文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)