□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年12月03日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 米中首脳会談を受けてのコモディティ市場、リスクオンとドル安で歓迎の意向 =================================== <米中首脳会談は「棚上げ」で問題先送り> 米中両国は12月1日に行われた首脳会談で、米国による追加関税の発動を90日間猶予することで合意した。トランプ米大統領と中国の習国家主席が直接会談するのは2017年11月以来、約1年ぶりのこととあって、一気に貿易戦争に終止符を打つ展開、もしくは貿易戦争の出口が見えなくなる展開の双方のシナリオが想定されていたが、結果的には「棚上げ」という先送り戦略に留まった。 今回の協議には、対中強硬派のライトハイザー米通商代表部(USTR)、ポンペオ米国務長官、ナバロ大統領補佐官(通称)担当らも同席して厳しい態度を示した模様だが、貿易戦争の長期化を警戒するムニューシン米財務長官やクドロー米国家経済会議(NEC)委員長など国際協調派が米中間の橋渡しに寄与し、国際協調派が対中強硬派をなんとか抑えた格好になっている。トランプ大統領の動きが読みづらかったが、11月6日の中間選挙を経て2020年の大統領選に対する関心が高まる中、米中首脳会談で一定の成果を得ることが優先された模様だ。… … …(記事全文3,818文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)