□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年11月26日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 株価急落でも金価格が上昇しきれない理由、現在は米国債が最強 =================================== <リスクオフ化が進む中での「炭鉱のカナリア」> 不安定な投資環境が続いている。11月入りしてから急反発していた米国株は改めて下値切り下げを打診するような動きをみせており、これに伴いボラティリティ指数も20ポイン前後の比較的高めの水準から下げきれていない。何か目に見えて新しい材料が浮上している訳ではないが、2019年に向けて世界経済の減速懸念が強まる中、投資家のリスク選好性は大幅に後退している。11月30日~12月1日の20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせて米中首脳会談が予定されているが、仮にここで貿易戦争の長期化を覚悟させるような動きがみられると、更にリスクオフ化が加速する可能性も想定しておく必要がある。 ダウ工業平均株価は年初の2万4,809.35ドルを改めて下回っており、今年は1月と9~10月の二度にわたって過去最高値を更新する動きをみせたものの、このままだと3年ぶりに前年比マイナス状態で今年の幕引きを終えてしまう可能性さえある。月足でみても、昨年は3月が唯一の前月比マイナスであり、トランプ米大統領も「Make America Great Again!(アメリカを再び偉大に!)」の政策成果として強くアピールしていたが、今年は10月までで既に4カ月が前月比マイナスとなっている。… … …(記事全文4,054文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)