□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年11月14日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 二パターンある原油価格の急落、2014年との違いを打ち出せるか =================================== <二パターンある原油相場の急落> 原油相場の急落が続いている。NYMEX原油先物相場は10月3日の1バレル=76.90ドルでピークアウトしたが、17日に70ドル割れ、31日に65ドル割れ、11月9日に60ドル割れ、13日には55ドル割れと、寧ろ下落ペースを加速させている。70ドルから65ドルまでは10営業日、65ドルから60ドルまでは7営業日が費やされたが、60ドルから55ドルまでは僅か2営業日である。12営業日連続の下げは過去に経験したことのないものであり、原油相場が極めて異常な局面を迎えているのは間違いない。 一般的に、原油価格が短期間に急騰するのは珍しいことではない。主要産油国で供給障害が発生すれば、国際需給バランスが一変してしまうためだ。しかし、逆に短期間に突然に大規模な増産が行われたり、需要が瞬時に消滅するような事態は想定することができず、今回のようなパニック的な急落相場が発生するのは珍しいことである。通常、需給ひっ迫とは異なり需給緩和は時間を掛けて進行するものであり、1カ月強で最大28.8%の下落率を通常の原油価格変動と評価することはできない。… … …(記事全文4,475文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)