□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年11月12日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== サウジとロシアの足並みに乱れ、12月6日のOPEC総会に向けて交渉続く =================================== <米国に騙された感もある産油国> NYMEX原油先物相場は、10月3日の1バレル=76.90ドルをピークに、9日の取引では一時59.26ドルまで値位置を切り下げた。特に10月29日から11月9日までは10営業日続落となっており、急騰地合を形成していた10月初めまでとは原油市場を取り巻く環境は一変してしまっている。 一言で総括すれば、「供給不足に対する警戒感」が「供給過剰に対する警戒感」に一変したことだが、その構成要素としては1)サウジアラビアやロシアの過剰増産、2)米政府の対イラン制裁に対する猶予措置導入、3)世界経済(=石油需要)の先行き不透明感、4)季節要因に基づく需給の緩みなど、幾つかの動きを指摘することが可能である。ただ、いずれにしても約5週間で17.64ドル(22.9%)の急落が発しているメッセージは重く受け止める必要があり、産油国は原油安にどのように向かい合うべきかの検討を迫られている。具体的には、減産対応によって改めて国際原油需給を引き締める必要があるのではないかとの議論である。… … …(記事全文4,219文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)