□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年04月13日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。今回は久しぶりに鉄鉱石と銅相場を取り上げます。TOCOMでは取引されていないコモディティですが、中国コモディティ市場の現状を把握する上では有用な議論になると思います。地政学的リスクで急落というのが分かりやすい解説ですが、その裏側にある要因についても読み解いてみます。天然ゴム市況と比較すると、興味深い視点が得られそうです。 =================================== 鉄鉱石と銅相場が急落している理由、地政学的リスクの更に裏を読む =================================== <地政学的リスクとコモディティ市況> 鉄鉱石価格が軟化している。NYMEX鉄鉱石先物相場は、3月16日の1トン=88.88ドルをピークに、今週は70ドル台前半まで急落している。オーストラリアやブラジルなどの資源国通貨にも大きなダメージを与える値動きになっているが、その背景の一つは、地政学的リスクの高まりである。米軍のシリア攻撃、更には朝鮮半島有事の可能性も高まる中、景気連動性の高いコモディティ市場からは資金引き揚げの動きが目立つ状況になっている。ロンドン銅相場も約3か月ぶりの安値を更新しており、地政学的リスク起点の景気減速、更にはコモディティ需要減退リスクを一部のコモディティ市況が織り込み始めた状況と評価できよう。 一般的に、地政学的リスクの高まりはコモディティ市況に対してポジティブな影響が大きい。地政学的リスクが指摘されるような地域は重要資源の産出国・地域であることが多く、米軍のシリア攻撃直後に原油価格が急伸したのなどがシンボリックである。生産に直接的な影響が生じなくても、陸上・海上輸送などにリスクが高まれば、特に消費地相場に対しては高額のプレミアムが加算されることも少なくない。例えば、イラン情勢が緊迫化した際に、ホルムズ海峡封鎖リスクが原油相場の急伸を促したことなどが、このパターンである。… … …(記事全文4,249文字)
