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小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~

小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)

小菅努

グリーンスパン元FRB議長の金に関する論考 ~究極の保険としての金~

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□            小菅努のコモディティ分析        ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年03月30日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。グリーンスパン元FRB議長が、現在の金投資の意味について何点か論考を寄稿していますので、その内容を紹介します。合わせて、積極投資ではなく保険としての金投資についても、ここ1~2年の状況を前提知識として解説します。 ===================================  グリーンスパン元FRB議長の金に関する論考 ~究極の保険としての金~ =================================== <顕在化したリスクと潜在的リスク> 金価格は、2011年9月の1オンス=1,923.70ドルをピークにダウントレンド入りし、15年12月には直近安値となる1,045.40ドルを付けた。08年の世界同時金融・経済危機からの世界経済の復調が鮮明になる一方、その後に発生した欧州債務危機も一応の収束状態を迎える中、安全資産としての金を保有する必要性が低下したことが背景である。加えて、中国経済の減速などを起点にコモディティ価格が急低下する中、インフレリスクへの対処から金を保有する必要性も薄れ、米連邦準備制度理事会(FRB)が着実に金融政策の正常化プロセスを進める中で、金を保有する意味が改めて問われる局面になっている。 昨年を振り返ってみても、上期はイギリスの欧州連合(EU)離脱といった政治リスクがクローズアップされる中、金価格は輝きを取り戻すことに成功している。危機の震源地になった欧州投資家が主に金上場投資信託(ETF)の購入に動いたことで、7月には1,377.5ドルと14年3月以来の高値を更新している。一方、年後半は米国が二回目の利上げで金融政策環境の正常化を更に推し進めるとの見方から、12月に1,124.30ドルまでの値下がりを経験している。世界経済における米国の一人勝ち状態から国際基軸通貨たるドルの信認が回復する中、安全通貨・代替通貨としての金の役割はやはり終わったとの評価が広がった結果である。
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