□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2014年12月15日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油価格の軟調地合が続いています。こうした中でIEAの12月月報が公表されましたが、改めて原油安を促す悲観的な内容になりました。IEAが現在と将来の原油需給をどのように評価しているのか、ポイントを絞って解説します。 =================================== 12月IEA月報を受けて原油安は再加速、価格低下でも動かない需要と供給 =================================== <原油買いの失敗を繰り返すファンド筋> 原油相場の崩壊が続いている。NYMEX原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)総会が減産対応を見送った翌日の11月28日に1バレル=70ドルの節目を割り込んだが、その僅か9営業日後の12月11日には60ドル台も割り込み、本稿執筆時点では2009年5月以来の安値となる56ドル台後半まで値位置を切り下げている。ブレント原油相場も61ドル台前半まで値位置を切り下げており、いつ60ドルの節目を割り込んでも不思議ではない状況になっている。 従来の原油市場における一般的な理解としては、「80ドル台を割り込めば高コストなタイトオイルの減産が始まることで、仮に80ドル台を割り込むことはあっても、そこから本格的な値崩れには発展しない」となっていた。実際に、多くの市場関係者は80ドル割れで世界の原油供給のどれだけの規模が採算割れに陥るのかを懸命に試算し、80ドル水準は現在の原油供給環境が容認できる安値の限界域との評価を下していた。国際エネルギー機関(IEA)も80ドル割れで日量260万バレルの原油供給が採算割れになるとの試算を発表しており、仮に多少の誤差があったとしても、80ドル割れは通常の経済環境で許容できる原油価格のボトム圏と評価していた。… … …(記事全文4,814文字)
