□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2014年12月10日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油価格は、改めて下値切り下げを打診する展開になっています。OPEC総会を受けての急落は一服しましたが、その後の自立反発で70ドル台すら回復できない中、逆に60ドル割れが警戒される状況です。今回は、CMEやEIAの調査部門が原油相場急落が進む中でのシェールオイル生産をどのように見ているのかを中心に、最新の相場環境を解説します。 =================================== 原油価格は5年ぶりの安値更新も、CMEやEIAはシェール減産を疑問視 =================================== <中東産油国に格下げショック> 原油価格の下値切り下げ傾向が続いている。原油相場の急落が産油国経済に大きなダメージを及ぼす中、現在の原油価格水準が持続可能な水準なのかは疑問視する向きも多い。例えば、12月8日には格付会社ムーディーズが「バーレーンとオマーンは、財政均衡に必要な原油価格が最も高く、湾岸協力会議(GCC)の中で準備資産の緩衝が最も低いため、原油価格下落の影響を最も強く受ける」と警告を発している。これに先立って、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はオマーンの経済見通しを「安定的(stable)」から「ネガティブ(negative)」に引き下げており、中東の産油国経済が現在の原油安に対応できるのか、警戒の声も強くなっている。 ムーディーズの試算だと、財政均衡に必要な原油価格はバーレーンで1バレル=117ドル、オマーンで97ドルとなっており、現在の60ドル台前半から中盤の原油価格水準では、歳出を大規模に削減するか、国債発行で赤字分を穴埋めせざるを得ない状況になっている。今年5月時点では、ムーディーズは2015年の原油価格を平均105ドルと予測していたが、今や83.60ドルまで半年で20ドルを超える下方修正が行われており、急激な原油安が産油国の経済運営環境に大きな不確実性をもたらしている。… … …(記事全文4,694文字)
