□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2014年12月01日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。11月30日にスイスで、中銀の金保有拡大を義務付ける提案について国民投票が実施されました。結果としては「否決」となっていますが、今回の国民投票は「通貨としての金」について、多くの論点をもたらしました。メディアでは、中銀の金保有拡大の有無ばかりが報じられていますが、今回の国民投票運動の背景を検証した上で、「否決」の結果についても検証していみます。短期の市況分析とは離れた議論になりますが、金価格についての理解を深めることができるイベントになっています。 =================================== スイス中銀の金保有拡大を巡る国民投票は否決、金の通貨性を再検討する =================================== <スイス中銀の金保有拡大は見送り> スイスが11月30日(日)に実施した国民投票では、スイス国立銀行(中央銀行、SNB)に対して、準備資産の20%以上を金で保有することなどを義務付ける提案が反対多数で否決された。スイス政府の発表によると、賛成22.7%、反対77.3%となっており、26州全ての投票地区で、反対票が賛成票を上回っている。 事前の世論調査(11月17~18日に実施)では、賛成28%、反対64%となっていたため、否決結果そのものは想定されていた通りと言える。しかも、スイスの国民投票は単純な賛成・反対の投票数ではなく、州単位で賛成が過半数に達したか否かを判断するため、仮に人口の少ない一部の州で賛成が反対を上回ったとしても、過半数(14州)がこの提案に賛成する可能性は限りなくゼロに近いとみられていた。また、仮に可決されたとしても、政策の自由度を大幅に縛るこの政策には与党とSNBの反発が強く、国会の権限で差し戻し審査が行われるのが確実視されていた。… … …(記事全文4,417文字)
