□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2014年08月19日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。9月のシカゴ穀物相場は全体的に上値の重い展開が続いていますが、その中でも小麦相場の下げが目立っています。これまで、トウモロコシや大豆相場と独立してボックス気味の相場展開が続いてきた小麦相場に、今何か起きているのかを解説します。また、先週は米農務長官と著名投資家バフェット氏が面会していたことが明らかになっています。両氏の会合の意味についても検証してみます。 =================================== 突然の小麦相場急落を考える / 米農務長官とバフェット氏が協議したこと =================================== <小麦相場が急落している理由> 9月のシカゴ穀物市場では、小麦相場の下げが目立つ状況になっている。CBOT小麦先物相場は、7月29日の1Bu=518.50セントをボトムに8月28日には579.25セントまで切り返し、7月3日以来となる約2ヶ月ぶりの高値を更新していた。しかし、9月に入ると突如地合を悪化させ、直近の9月18日時点では488.50セントまで値位置を切り下げている。小麦相場の500セント割れは2010年6月以来のことであり、ここ数年のパンやラーメン、うどん価格などに対する値上げプレッシャーが、足元では一服していることが確認できる状況になっている。 日本の農林水産省は、2012年10月期から4期(1期=半年)連続で政府売渡価格を引き上げてきた。12年4月期時点では1トン=4万8,780円だったのが、14年4月期には5万8,590円まで、2年間で累計20.1%値上がりし、これが国内で小麦を使用した食品価格の値上げや容量削減を迫ってきたことは記憶に新しい。ただ、最近の小麦相場の値下がりを受けて、14年10月期には5万8,330円まで僅か0.4%であるが5期ぶりの値下げが決定されている。この値下がり算定期間中のシカゴ小麦相場は平均で620セントであり、このまま来年2月までシカゴ相場の大幅な値上がりがなければ、最近の急激な円安を考慮に入れても15年4月期でもう一段階の値下がりも想定できる状況にある。急激な円安の負の効果を巡る議論が活発化する中、ドル建てベースの小麦価格の軟化は、国内の家計・食卓にとっては吉報と言えそうだ。… … …(記事全文4,942文字)
