□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2014年08月29日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。タイで軍事政権主導の内閣が発足する中、天然ゴム政策に関しても様々な動きが報告されています。新しい市況対策の動きを解説し、その評価を行います。また最近のタイ産地情勢や、TOCOM天然ゴム価格に対する円安の影響なども検証します(3,491文字)。 =================================== タイ軍事政権誕生でゴム政策に動きは出るも、値下がり傾向に変化なし =================================== <タイ軍事政権の心変わり> タイの軍事政権は8月25日、政府在庫21万トンの売却を承認したと発表した。同国農業省は、「突出した(高水準の)在庫が天然ゴム価格を長期にわたって押し下げているため、在庫売却によってゴム価格に対するネガティブな影響を解消する」と、その背景を解説している。また軍事政権内からは、在庫保管に伴うコスト削減や、値下がりによる売却損の拡大、経年劣化による天然ゴムの品質懸念を指摘する声も聞かれる。要するに、1)天然ゴム市況対策であると同時に、2)財政の観点からも、天然ゴムの政府在庫を維持することは認められないと判断した訳である。 8月5日付けの「タイ軍事政権が天然ゴム市況対策に乗り出すも、ゴム相場の低迷は続く」でも紹介した通り、この政府在庫に関しては7月30日に同国南部の道路(総距離165km)建設に改質アスファルトの形で消費することが決定されていたはずだった。ただ、21万トンもの天然ゴムを道路建設で消費するのは不可能との見方からゴム市場が市況対策としての効果を認めない中、軍事政権としてはより大胆な政策が必要と判断した模様だ。農村部からは軍事政権に早急な市況対策を求める声が強くなっており、反政府活動に発展する兆候も見せ始めている。こうした中、従来の政策との整合性が多少とれなくても、政府在庫の完全売却でこの問題にケリを付けようとするものである。… … …(記事全文4,337文字)
