□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2014年08月04日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。パラジウム相場の高騰が続いています。今年は貴金属市場の中でパラジウム相場のパフォーマンスは際立って良好な状態にありますが、今回はその背景をプラチナ需給との比較を中心に考えてみます。プラチナとパラジウムはかつてほぼ同じような値動きをしていましたが、ここにきて両価格の連動性が低下している意味を解説します(3,936文字)。 =================================== パラジウム相場の高騰続く、プラチナ需給との比較で考えてみよう =================================== <際立つパラジウム投資のパフォーマンス> 年初から既に7ヶ月が経過したが、今年は(ドル建て)貴金属市場の中でパラジウム投資がベストの選択肢になっている。8月1日時点で昨年末からの騰落率をみてみると、ドル建てで金+7.7%、銀+5.2%、プラチナ+6.5%に対して、パラジウムは実に+20.4%に達している。円建てでみても、金+3.9%、銀+0.9%、白金+3.9%、パラジウム+21.1%となっており、年初から円高圧力に晒されたにもかかわらず、パラジウム相場は海外市場とほぼ同レベルの力強さを保っていることが確認できる。同期間のCRB商品指数は+4.4%であり、商品市況全体の中でもパラジウム相場の力強さは際立っている。 上場投資信託(ETF)市場の動きも確認しておくと、パラジウムETFの投資残高は昨年末の216万4,822オンスに対して、8月1日時点では308万3,600オンスと、91万8,778オンスもの投資需要を創出することに成功している。英ジョンソン・マッセイ社によると、パラジウムの鉱山生産は、2013年実績で653万オンス、今年は618万オンスが見込まれており、こうした市場規模の中で純投資目的だけで91万8,778オンスもの新規需要が創出されたインパクトは幾ら強調しても問題ないだろう。南アフリカで新規ETFが相次いで立ち上げられたという特殊要因の影響もあるが、良好な(=タイトな)需給環境・需給見通しが投資需要を創出し、それが更に需給を引き締める循環トレンドが形成されている。… … …(記事全文5,083文字)
