□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2014年06月09日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。先週末に5月米雇用統計が発表されましたが、金価格への影響に絞ってその評価を行いたいと思います。基本的には強めの良好な数値になりましたが、それにもかかわらず金価格が下げ渋った意味を考えてみましょう。また、世界で金売却圧力が強まる中、日本では興味深い動きが観測されていますので、それもあわせて紹介したいと思います(4,163文字)。 =================================== 金市場の視点からみた5月米雇用統計、株価は過去最高値を更新するも =================================== <雇用者数はリーマン・ショック前を回復> 6月6日には5月分の米雇用統計が発表された。金市場の視点では、1週間半にわたって1オンス=1,250ドルの節目を挟んでの膠着状態が続く中、今月上旬で最大イベントとも言える雇用統計発表をきっかけに新たなトレンドを形成できるのかが注目されていた。しかし、同日のCOMEX金先物相場は前日比-0.80ドル1,252.50ドルと小幅安に留まり、結果的には中途半端な相場反応に留まっている。4月~5月中旬までとの比較では値位置を50ドル前後切り下げているが、「雇用統計をきっかけに新たにトレンドを形成するまでの必要性はない」との評価が優勢になっていることが窺える。 殆ど話題になっていないようだが、6月6日には金ボラティリティ指数(GVZ)が昨年4月1日以来、実に1年2ヶ月ぶりの安値を更新している。これは、株式相場のボラティリティ指数(恐怖指数、VIX)の金バージョンとも言えるものであり、金価格の変動状況を指数化したものである。昨年10~12月期は18~22ポイントで推移していたが、今年に入ってからはほぼ一貫してじり安傾向を示しており、6月6日終値は13.22に達している。これによって、金相場が強い・弱いとは言えないが、投資家の金市場に対する関心の低さを象徴する一つの指標として認識しておきたい。米株式相場が過去最高値を更新するリスクオンの地合が続く中、「安全資産」である金相場に対する投資家の関心は低下する一方の状況にある。… … …(記事全文5,275文字)
