□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2013年12月20日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。プラチナ相場を取り巻く最新情勢を解説します。南アフリカの労働争議に新たな進展が見られましたが、この動きが何を意味するのかを読み解きます。今年は大きな供給トラブルがなく1年が経過しようとしていますが、改めてプラチナ供給環境の現状と見通しを検証して見ましょう。また、生産コスト環境からみた金・プラチナ環境などについても簡単に解説します(3,405文字)。 =================================== 危険な賭けに出たアムプラッツ、一見すると融和路線だが実は強硬策か? =================================== 2013年の南アフリカ鉱山業界は、散発的なストライキこそ多数発生しているが、昨年に見られたような大規模な混乱状況に陥ることは回避したまま1年間を終えることができそうだ。各鉱山で労働争議は定期的に発生しており、その一部はストライキに発展して実際の減産圧力としてプラチナ需給バランスを引き締めている。ただ、昨年から更に減産を強いられるような最悪の状態は回避される見通しであり、悪い状況ながらも大きく崩れることもない、中途半端な評価を下さざるを得ない供給環境になっている。 英ジョンソン・マッセイ社は、今年11月に発表した「Platinum 2013 Interim Review」において、13年の南アフリカにおけるプラチナ生産高が前年の409.0万オンスから小幅増の412.0万オンスになるとの見通しを示した。労働争議を巡る混乱状況がピークを脱したことで追加減産を強いられる事態は回避されたが、かといって南アフリカにおけるプラチナ供給環境が大きく改善した訳でもなく、ほぼ横ばいの生産状態が想定されている。「既存鉱区における増産(=生産回復)」と「新規鉱区開発の取り止めや不採算鉱区の閉鎖」という増産・減産のパワーバランスがほぼ拮抗することで、概ね横ばい状態の生産高に留まるとのロジックが採用されている。 昨年の労働争議が発生する前の生産高486.0万トン(11年)を回復する見通しが全く立たない一方で、最悪の状態は抜け出したことも事実であり、南アフリカの厳しい供給環境・見通しを積極的にプラチナ価格に反映させることが難しい状況になっている。… … …(記事全文4,499文字)
