□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2013年12月03日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。感謝祭の連休明けとなった12月最初の営業日に、金価格は急落しました。特別な売り材料があった訳ではありませんが、11月下旬に大きな動きを見せずにポジション調整に終始してきたヘッジファンドが、改めて売り方針を示した形になります。今週は雇用統計など大きなイベントリスクを抱えた状態にありますが、それにもかかわらずファンドが敢えて大きく売り込んできた理由を読み解きます(3,946文字)。 =================================== 雇用統計のイベントリスクよりも怖いもの、ヘッジファンドが金売り再開 =================================== 12月2日のCOMEX金先物相場は、前日比-25.50ドルの1オンス=1,221.90ドルと急落し、7月8日以来の安値を更新した。11月下旬は感謝祭(11月27日)を前に売り方ファンドのショートカバー(買い戻し)や様子見ムードで下げ一服となっていたが、12月入りと同時に欧米系ファンドが改めて金相場を積極的に売り込む方針を示した形になっている。 11月下旬(特に最終営業日)にはヘッジファンドなどの決算期が集中するため、ファンドは損益確定のために売りの手を弱めていた。金価格はほぼ一貫してダウントレンドを形成しているため、ここで売り方ファンドは益出しのためにポジション圧縮を迫られた訳だ。これは専らカレンダー要因に基づくポジション調整であって、金相場環境に何か大きな変化を迫るような動きが発生した訳ではない。 マーケットの一部では、こうしたカレンダー要因に基づく下げ一服にもかかわらず、「アジア現物筋からの買い付け拡大で・・・」や、「生産コスト割れに対する警戒感から・・・」、「株高でリスク分散の金需要が拡大・・・」といった観点から、金価格の底打ちを予測する声も多く聞かれた。このような分析は、必ずしも非論理的で根拠を欠いているという訳ではないが、12月入りと同時に早くも下値を切り下げていることを考慮すると、金価格のダウントレンドに大きくブレーキを掛けるような議論が浮上していると考えるのは無理があろう。あくまでも、ポジション調整が行われたに過ぎず、今後は逆にポジションを軽くしたファンドが再び売り込むリスクが警戒されることになる。… … …(記事全文5,029文字)
