□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2013年12月02日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。11月29日の米市場は、感謝祭と週末に挟まれて殆ど目立った動きが見られませんでした。既に一部の市場参加者は年末・年始休暇に入り始めており、積極的に仕掛けづらい地合になっています。そこで今回は、マクロな視点から原油相場環境を再定義してみたいと思います。イラン核合意後の最新情勢について、メディア等の報道は既に途絶えがちになっていますので、その続報や時間の経過で明らかになったことなどについて再検証します。短期の原油相場環境については、今週中にまた改めて解説できると思います(3,276文字)。 =================================== 2014年の原油価格、イラン産原油の市場復帰が実現するかが焦点の一つに =================================== 今週は12月4日に石油輸出国機構(OPEC)の第164回総会を控えているが、マーケットの関心は殆ど高まっていない。イランの核開発協議で暫定合意が成立したものの、当面の世界原油供給体制に対する影響は限定的との見方が強く、少なくともOPECが産油政策の大幅な修正を迫られるようなステージには到達していないとの冷静な評価が優勢になっているためだ。 イランと欧米6カ国が核開発問題で「合意」したことは間違いなく、ブッシュ米大統領もホワイトハウスの記者会見で「歴史的な第一歩(first step)を刻んだ」とその成果を誇示している。しかし、裏返せばこれは長期にわたる交渉の「第一歩」に過ぎず、ゴールに向けてスタートを切ったに過ぎない。イランの地政学的リスクが完全に解消されたとみる向きは殆どいない。 この件に関しては、欧米系金融メディアの報道でも「Interim nuclear agreement between iran and six powers(イランと6カ国の核暫定合意)」(Reuters)といった控えめなトーンでの報道が大勢を占めている。「agreement(合意)」の前に「Interim(暫定、中間、当座の)」という形容詞が付いていることに注目したい。プレスリリースも「Joint Plan of Action(共同行動計画)」とのタイトルであり、これから半年後を目処に、「イランの核開発」と「欧米の経済制裁」との新たな均衡点を模索する作業が本格化することになる。… … …(記事全文4,384文字)
