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小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~

小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)

小菅努

「金価格の急落で需要は増え、供給は減っている」との分析は正しいのか?

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□            小菅努のコモディティ分析        ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2013年11月19日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。WGCの四半期報告から、7~9月期の金需給動向を確認してみます。当該期間は金価格の反発傾向が目立ち、マーケットでは「価格低下による需要拡大」や「生産コスト割れによる減産」といった分析が多く見掛けられ、著名な市場関係者からも相次いで金価格の底打ち論が提示されました。その後の金価格反落でこうした分析は勢いを後退させていますが、実際に金需給がどのような状態にあったのかを、検証してみましょう(4,030文字)。 ===================================  「金価格の急落で需要は増え、供給は減っている」との分析は正しいのか? =================================== 産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は11月7日、「Gold Demand Trend」の第3四半期版を発表した。 当該期間のCOMEX金価格は、7月初めの1オンス=1232.90ドルに対して、9月末時点では1,327.00ドルに達しており、四半期ベースでは94.10ドルの反発となっている。過去3四半期(特に今年4~6月期)の急落地合に対する修整局面を迎えており、マーケットでは「価格低下で現物需要の拡大が下値を支えた」といった解説が多く見受けられた。 そこで、マクロ需給データがこうした分析を支持しているのかが注目される所だったが、今回のWGCの報告内容を見る限りは、特に現物需給の引き締まりは確認できないと評価せざるを得ない。商品需給・価格は、「価格低下→需要拡大・供給減少→需給の引き締まり→反発」という経路を辿るのが一般的な理解であり、マーケットでは既に第二段階である「需要拡大・供給減少」に差し掛かったとの見方も根強い。確かに、価格急落局面ではアジア地区を中心に需要が喚起され易いのは間違いのない事実である。また、バリック・ゴールドが金価格の急落を受けて新規鉱区の開発にブレーキを掛けると同時に、採算性の低い鉱区売却に踏み切るなど、供給環境にも大きな混乱が生じていることも確認されている。
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