□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2012年11月29日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。28日のCOMEX金先物相場は不自然な動きで急落しましたが、マーケットで何が生じたのかを解説します。また、「財政の崖」の考え方、来月のFOMCの考え方などについてもあわせて検証します。特にFOMCで新たな政策対応実現の可能性が高まる中、米金融政策が金相場の中長期トレンドに決定的なインパクトを有していることを再確認して頂きたいと思います。是非、末尾で紹介しているリンク先の図表もご確認下さい。この辺の議論が十分に理解できると、金相場2,000ドル説の実現可能性についても、冷静な評価が可能になってきます(4,024文字)。 =================================== 28日の金相場急落は問題なし、金相場2,000ドル説の根拠を解説します =================================== COMEX金先物相場は、1,700~1,750ドルを中心としたボックス相場を継続している。11月2日発表の米雇用統計が堅調な数値になったことを受けて、金融緩和圧力の後退見通しから5日には一時1,672.50ドルまで急落する場面も見られた。ただ、その後はこうしたタカ派的な金融政策見通しが誤りとの見方が広がったことに加え、アジア系現物筋の物色意欲の強さが確認されたことで、押し目買い主導で地合を引き締めている。もっとも、米国の「財政の崖」を巡る議論の先行き不透明感が払拭できない中、リスク投資環境の慎重ムードは崩れていないため、本格的に上値を試すような動きも限定されている。概ね50ドルのレンジ内での売買が、約1ヶ月半にわたって続いている。 金相場の短期トレンドを占う上では、「財政の崖」を巡る議論の進展状況が最大の関心事であることに変化はない。米国の財政問題は、「安全資産」としての金買いを促すとのロジックも成立し得るが、昨年7~8月の債務上限問題で米国債のデフォルト(債務不履行)リスクさえも警戒されるようなリスクレベルに達しない限りは、「財政の崖」が金相場に対してポジティブ要因と評価される可能性は低いだろう。「金の購買力」という観点では、他資産価格(株価や商品価格)との連動性が保たれ易く、「財政の崖」を背景に投資家マインドが萎縮するような動きがあれば、寧ろ金相場に対してはネガティブな影響の方が大きい。当面は「リスク資産」としての売買が続く見通しであり、リスクオンの地合で金相場も買われ、リスクオフの地合で金相場も売られる展開を想定したい。… … …(記事全文5,346文字)
